触れられたくない劣等感などありませんか?
「もうこんな自分は嫌だ!」と悔しい思いをしたり、うんざりしたり、そんな思いは誰もが持ったことがあると思います。
ということで、今回のテーマは「劣等感」です。
そもそも、劣等感とは何か?なぜ人は劣等感を持つのか、どうやったら劣等感はなくなるのか?などをまとめました。
劣等感とは?
劣等感とは一般的に、自分が他の人よりも劣っているという感じることです。
心理学者のアドラーによると、すべての感情は目的を持ちます。
つまり、感情はその目的を果たすための手段で、劣等感にも目的があります。
劣等感は悪いものじゃない!あっていい
心理学者のアドラーは劣等感についてこのように言っています。
劣等感は一般的に弱さを示すもの。
何か恥ずべきものとみなされているので、劣等感を隠そうとする傾向が強いのは当然です。
実際、そうした隠蔽(いんぺい)の努力は非常な大きなものである場合があり、本人は劣等感の存在に気づかなくなってしまいます。
劣等感の意味と目的とは?
劣等感があるからこそ、「こんな自分じゃダメだ」と反発する気持ちから「あんな人になりたい」といった目標を持ち、人を成長させ、前に進めるのです。
これを「優劣性の追求」と言います。
つまり、劣等感があるから人は頑張れるのです。
だから、劣等感は恥じる必要はまったくありません。
伸びしろがあるということです。
むしろ、劣等感がまったくない人は自分が見えていない可能性が高いです。
【劣等感のメリット】
前向きに頑張ったり、成功するためのエンジンやエネルギーとなる
(例)
「太っている」→「痩せよう」
「身体が小さく馬鹿にされる」→「筋肉をつけて強く見せよう」
など
【劣等感のデメリット】
個人的な問題から人間関係、犯罪など様々な問題の基礎ともなり得る
実は心理学者アドラーは、劣等感と劣等コンプレックスの2種類に分けています。
劣等感とは違う劣等コンプレックスとは
●劣等コンプレックスとは
劣等感は自分が劣っているという感情ですが、劣等コンプレックスとは劣等感を克服する努力や行動を諦め、心が歪んむ状態になること。
そして、その心の歪みは主に3つのサインがあります。
1.攻撃的なことをする
(例)
先生から愛されたい・注目されたい→いい成績はとれないから、いたずらや問題を起こして気を引く
など
2.自慢をする (=優等コンプレックス)
自慢などをして自分は優れているとアピールをすることで、劣等感から目を背けること
自慢は劣等感の隠すための裏返しの行動です。
3.不幸をアピールする
明るく気にしていないように振舞っても、周囲にはいい印象を与えません。
その人に不幸なことが起きるのは、その人に不幸になる理由があるはずだと考えます。
人は誰しも「安全」を求めます。
なんの理由もなく「安全」が脅かされるようなことがあると受け入れてしまうと、自分にもその可能性があるのではないかと恐怖を感じるからです。
理由もなく自分が不幸になる可能性を否定するためには、相手が不幸になるのには理由があると考えた方が都合がいいのです。
逆に不幸そうなことでも「夢のため」とか理由があれば、積極的に戦っていると印象を与え、好感度がよくなる場合もあります。
不幸話や苦労話をしたら、それで得たものや前向きなエピソードも一緒に話すことをおすすめします。
劣等感が生まれる原因
他人から褒めてもらえると嬉しいですよね。
しかし、心理学者のアドラーは褒めることを危険なこととしています。
なぜなら、褒められる = 認められる = 自分の価値 という式になります。
「褒められること=自分の価値」にとらわれると、逆に褒めらなかった場合、
褒められない = 認めらていない = 自分には価値がない という構図になります。
つまり、他者が自分の価値を決めることになってしまいます。
自分には価値があると心を満たすためには、他の人たちとの競争を勝ち抜く必要があります。
そして、 競争に勝てなかったり、満足な結果を得られなかった場合、「自分は無能だ」「自分はダメな人間だ」と思い込んでしまいます。
この他人ありきでしか自分を満たせない、幸せを感じられないことをアドラーは「自立していない」としています。
アドラーのいう「自立」とは自分で自分の価値を決定できることです。
劣等感を手放す方法・克服する方法
自分の不完全さ・未熟さを認める勇気を持つことが大切です。
人は変化を恐れる生き物です。
なぜなら「変わる」ということは今までの自分を否定し、自分の認めたくない部分を正面から受け入れなければならないからです。
それは人にとって痛みを伴います。
その向き合う痛みを避けたい人=変わることを恐れる人にとって、「劣等感コンプレックス」をもつことはメリットとなります。
「変わりたい」「変わろう」と勇気を踏み出したのなら、人と能力が違うことや優劣に価値を置くのではなく、「自分らしくあること」に価値を置くことが大切です。
「劣等感が生まれる原因は他者が自分の価値を決める」という思い込みにあります。
ということは、「自分の価値は自分が決める」=「自分が自分を承認する」考えに書き換える必要があります。
劣っていると価値がないと強く思っているほどに、自分と向き合うことについての恐怖は大きくなります。
優劣に人としての価値は関係ありません。
自分が劣っていると思っていることは、他の人からみてまったく短所でないこともあります。
この思い込みや考え方を変えるためには「勇気」をもつことです。
まとめ
いかがでしたか?
劣等感はあっていいもの、むしろ成長のためにはあった方がいいものです。
ただ、その劣等感をどう使うかが大切なポイントとなります。
ありのままの自分を受け入れる勇気、普通である勇気をもつことが劣等感を手放す鍵となります。
そうすることで、自分の価値や幸せを自分で決められるようになり、より幸福で満たされた心で人生を送っていけるようになります。
劣等感に振り回されることなく、上手く扱えるように参考になったら嬉しいです。
皆さんがより幸せになりますように。

ブログ管理人

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